自分(レミリア)を愛してくれた転生者エミを陥れその心を壊した者達へ復讐するまでを描く『悪役令嬢の中の人 ~断罪された転生者のため嘘つきヒロインに復讐いたします~』
こちらではコミックス版4巻についてご紹介します。
3巻の紹介はこちら でしてますよ。
4巻は原作にないエピソードがたくさん追加されています。ストーリーのボリュームアップに原作既読の方も大満足です!
原作小説とコミカライズについて
小説はどこで連載? 完結してる?
原作小説はまきぶろ先生による『悪役令嬢の中の人』。原作小説は『小説家になろう』で連載され、現在は完結しています。今でも読むことができて、〝番外編〟として登場人物視点のお話が時々更新されているようです。
小説家になろう『悪役令嬢の中の人』はこちら
小説は一迅社から書籍化されています(一迅社ノベルス)。1巻と2巻があり、1巻が本編、2巻は本編でさらっと書かれたところの詳細だったり、攻略対象者たちそれぞれの話やピナの末路などの書き下ろしが収録されています。
私はコミックスから読み始めて、ピナに本当にムカついて「ほんとひどい目に合えばいいのに! ピナは最後はどのように断罪されるんだろう?」と待ちきれずに原作を買って読んだのですが、これがまたちょっとびっくりするくらい思ってたよりひどい目に合ってました 笑。コミックスではどう描くんだろうな~って今はそれが楽しみです。(そのまま表現していいのかな?という心配もあるくらいどぎつい表現もあります)
漫画は無料で読める? コミックスの出版社は?
漫画は白梅ナズナ先生が描かれており、異世界ファンタジーWEBマンガ誌『comic LAKE』(pixivコミック)で連載中です。コミックスは一迅社のcomic LAKEレーベルから5巻まで発売されています。
pixivコミックの連載ページはこちらです。現在無料で読めるお話はありますが、コミックスが発売するタイミングでその収録話は公開終了になりますのでご注意。
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アニメ化はされているの?
残念ながら2024年11月現在、アニメ化はされていません。発表はまだですか? いつ??
コミック版 4巻のあらすじ
レミリアによってようやく平和が訪れた魔国では、国の発展のため、次の一手として世界初の魔族と人間の領地との貿易を企てる。
コミックス4巻裏表紙より
一方、王都でも星の乙女・ピナの動きがあるようで——。
第13話 聖女の御慈悲
レミリアは魔国でアンヘル、クリムト、ミザリー、リモートのソーンを含め5人で転移門の設置について会合する。レミリアの村と魔国とを転移門で繋ぎ貿易を行い、そこから国家間同士の国際貿易に発展させようとレミリアは考えていた。
その頃、王都のメインストリートで聖女ピナが炊き出しを行っていた。〝星の乙女の御慈悲〟と言われるその政策によりそのあたりの治安が悪くなっており、貴族たちは眉をひそめていた。
第14話 始動
ウィリアルドは母・王妃からピナについて苦言を呈されていた。ウィルアルドはピナの存在が国の繁栄につながると訴える。当のピナは〝庶民には餌を与えておけば自分の人気が上がる〟と王都で炊き出しをしていた。お付きの者が〝星の乙女〟に悩みを相談して金品を差し出したことに味を占め、更に金を巻き上げようと算段する。
ウィリアルドとクロードはピナから教えてもらった輪栽式農業を成功させようと話し合う。ピナの浪費癖に何かと理由を付けて納得しあう二人。レミリアを追放したのは間違いと言われ始めていることに、自分は絶対に間違っていないと話すウィリアルドを、使い魔を通してレミリアが見ていた。
第15話 名女優
レミリアはピナが冤罪の証拠をどう作ったのか調べるためにアンヘルに人の記憶を除く魔法はないか尋ねるが、その方法はお勧めできないと言われ、代わりに〝過去の水鏡〟という魔法を教えてもらう。アンヘルは証拠を集められたら真実を明らかにする舞台は自分が整えると言う。アンヘルはエミが言っていたことと同じ事をレミリアに言い、レミリアは涙を流して本心から感謝を告げる。
過去の水鏡によって冤罪の証拠をどんどん集めていくレミリア。場所の記憶をたどるその魔法は、ピナは罪の捏造がとても上手かったことを映し出していた。証拠も証人も何もないところから演技だけでエミのレミリアへの罪を作り出したその手腕に、レミリアも感服してしまう程だった。そして水鏡はレミリアの想像以上のものまで映し出して———。
第16話 リリンの実
レミリアが子供たちと一緒に農作物の収穫をしていると、ソーンから「魔国でスフィアが倒れた」との報告が入る。魔国に駆け付けたレミリアだったが、スフィアはベッドの上で果物を食べていた。人間界にはない初めて見るその果物はリリンの実という名前だとクリムトが教えてくれ、本人の魔力を消費して自己治癒力を強化して正常な状態に身体を回復させる効能があるのだという。
レミリアの足を引っ張ってしまった、と申し訳なさそうなスフィアだったが、この果実の存在を教えてもらうきっかけとなった事、そしてその身体でその実の効能を臨床実験してくれたことに、レミリアは心の中で感動に打ち震える。
レミリアはこのリリンの実が貿易同盟締結の鍵となると断言する。
第17話 人の心を動かす魔法
転移門が完成し、魔国とレミリアの領地で人も物も盛んに行き来を始めたので、双方とも発展のスピードが上がっていった。ソーンが王都で商品を販売していた頃より種類も増え、品質も上がったのを見計らってレミリアは貴族たちに売り込みに行く事にする。
王都のソーンの店の顧客だった有力な貴族達と面会し商品や魔族の魅力を売り込んだレミリアは、彼らからその領地での商売の許可を取り付ける。そして魔族を一般の人に受け入れてもらうために〝ミュージカル〟を行う事にした。
第18話 『魔王アンヘル』
『魔族の王と救済の乙女』が邪神を倒しこの世界を救ったというストーリーのミュージカルはその珍しい演劇スタイルから大成功を収め、このストーリーを実際の歴史だと理解した一般市民の魔族への警戒心は薄れ、レミリアの思う通りになった。
ドワーフ国のサラをミュージカルに招待し、観劇後にレミリアは輪栽式農業を成功させて肥沃な大地となった自分の領地を案内する。その頃、ウィリアルドは貴族会議で輪栽式農業を提案しようとしていた。
ネタバレあり感想
輪栽式農業
今回〝輪栽式農業〟がキーワードになっています。気になったので思わず調べちゃいましたね。
輪栽式農業とは、18世紀から19世紀にかけて西ヨーロッパで普及した耕作方式であり、それまでの三圃式農業で見られた休閑が廃止され、従来の穀物生産に加えて飼料作物として栽培牧草や、根菜類に代表される中耕作物の栽培を特徴とする。
Wikipediaより
上記はレミリアもウィルアルドも作中で語っています。
もうちょっと調べてみるとですね、農学者のテーアという人が輪栽式農業を実施するために挙げた条件というのがあって、
Wikipediaより
- 耕地の完全な所有と自由な利用、その上に他人がもついっさいの使用権の排除、あるいは合理的にそれを囲い込む権利。
- 耕地の良い、そして家からあまり離れていない、あまり遠くない位置。
- あまり痩せてない土地、あるいは肥効に富んだ肥料を入手するための特別な手段。
- 多くの労働力。
- ひじょうに注意深い、勤勉な、思慮深い、そして決断力のある管理人。
- すべての生産物に充分な販路があり、したがって土地が労働にたいして正当な価値をもっているところでのみ、それは適合する。
- 最後に、大きな経営資本と充分な設備とを必要とする。
これらは4巻の最後でレミリアがサラに労働力や肥料、販路について話しています。気になったのは5つ目の「非常に注意深い、勤勉な、思慮深い、そして決断力のある管理人」というのがなかなか厳しい条件だと思いますが、レミリアにぴったりなのではないかということ。
ピナも輪栽式農業を知っていてウィルアルドに教えていますが、あの二人じゃこの条件を満たすことができません。レミリアだからこそできたという事でしょう。彼らが少しやってみて成功したところですでにレミリアが大々的に行っており、得意げに貴族会議で報告してもただの二番煎じなのです。
勉強になりますね 笑。
ちなみに、なぜウィリアルドがすでにレミリアが輪栽式農業を行っていたことを知らなかったのかは、5巻で明かされます。
ミザリー
今までにもたびたび出てきていましたが、彼女は魔王アンヘルの妹です。魔族が狂化した時に子供たちを転移魔法で転移させ、人間界へと逃がしていました。ようやく彼女にスポットが当たったのですが、とても可愛らしくてお茶目で面白い人でした 笑。
魔力も高いし錬金術の才能もあるのでしょう。『転移門の建設には魔族の転移魔法と人間の古代召喚魔法を融合させる』とレミリアに教えてもらい、それを素敵な事だとさらっと言い、使用する素材を見てすぐに理解してしまう能力の高さ。
自分が一生懸命逃がした子供たちが人間界で迫害を受け隠れ住むしかない事に彼女自身も辛かったと思いますが、その子供たちがレミリアの領地で生き生きと暮らし、仕事をし、魔国を助けるくらいの力を持つようになったことに涙するシーンはもらい泣きしてしまいます。ミザリー本当にいい人。
ただ、ミザリーが感謝の気持ちでレミリアを抱きしめた時に、アンヘルがショックを受けてたのが面白過ぎて。それをジト目で見るクリムトといい、魔国も平和になって良かったなぁとしみじみしてしまいます。
捏造
アンヘルから教えてもらった場所の記憶を遡る魔法を使って、ピナがどうやってエミのレミリアを陥れるための罪の偽証を作ったのか調べるレミリアですが、これがもうレミリアも言っていますがピナの演技が上手すぎる。全く何もないところからあれだけの証拠を作り上げるその演技力は恐ろしいです。「見ていない」から「見たような気がする」「見かけた」に誘導していくのを見ると頭が良いと思われるのですが、悪知恵が働くだけですね。
エミを陥れた者たちが次々とあぶり出されていくなか、レミリアはとある場所の記憶を見て驚愕しています。それは多分アレなんだろうな~っていう心当たりがあるので、のちのピナへの復讐の場でしっかりとそれが暴露されるんだなと楽しみでなりません。エミリアが「目を汚した」と言っているので多分アレですよね、ピナが色仕掛けで——ってやつですよね?
ソーンの元顧客たち
ソーンの店のお得意様だった二人が出てきますが、二人ともキャラが濃い!
ドレリアス伯爵夫人は切実にソーンの商品を必要としたのもあり、レミリアの巧みな話術と「貴女だけ特別」という言葉にやられてしまいました。でもただの強欲おばさんではなくて的確な条件をつけてくるなど、なかなかの切れ者だと思います。味方につけておいて損はありません。
ロレーヌ子爵は……キャラだけでなく顔も濃い 笑。でもこちらも頭が良いし先見の眼があり、話もスムーズに進んでいきます。この人を引き入れることができたのはとても大きなこと。創世神が邪神となっていたことや、瘴気の正体、魔族の狂化などの真実を隠し、レミリアとアンヘルが作り上げた偽物のストーリーをミュージカルにしてそれは本当のことなんだと国民に、いや世界に知らしめるのですから。
5巻の感想はこちら
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