自分（レミリア）を愛してくれた転生者エミを陥れその心を壊した者達へ復讐するまでを描く『悪役令嬢の中の人 ～断罪された転生者のため嘘つきヒロインに復讐いたします～』
こちらでは11/25に発売されたコミックス版５巻についてご紹介します。
４巻の紹介はこちらでしてますよ。
５巻は原作ではさほど出番のなかった第一王子エルハーシャが存在感を放つお話が多いです。有能な彼を手駒として使うレミリアの魅力も満載です。
原作小説とコミカライズについて
小説はどこで連載？ 完結してる？
原作小説はまきぶろ先生による『悪役令嬢の中の人』。原作小説は『小説家になろう』で連載され、現在は完結しています。今でも読むことができて、〝番外編〟として登場人物視点のお話が時々更新されているようです。
小説家になろう『悪役令嬢の中の人』はこちら
小説は一迅社から書籍化されています（一迅社ノベルス）。１巻と２巻があり、１巻が本編、２巻は本編でさらっと書かれたところの詳細だったり、攻略対象者たちそれぞれの話やピナの末路などの書き下ろしが収録されています。
私はコミックスから読み始めて、ピナに本当にムカついて「ほんとひどい目に合えばいいのに！ ピナは最後はどのように断罪されるんだろう？」と待ちきれずに原作を買って読んだのですが、これがまたちょっとびっくりするくらい思ってたよりひどい目に合ってました 笑。コミックスではどう描くんだろうな～って今はそれが楽しみです。（そのまま表現していいのかな？という心配もあるくらいどぎつい表現もあります）
漫画は無料で読める？ コミックスの出版社は？
漫画は白梅ナズナ先生が描かれており、異世界ファンタジーWEBマンガ誌『comic LAKE』（pixivコミック）で連載中です。コミックスは一迅社のcomic LAKEレーベルから５巻まで発売されています。
pixivコミックの連載ページはこちらです。現在無料で読めるお話はありますが、コミックスが発売するタイミングでその収録話は公開終了になりますのでご注意。
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アニメ化はされているの？
残念ながら2024年11月現在、アニメ化はされていません。発表はまだですか？ いつ？？
コミック版 ５巻のあらすじ
レミリアの画策によって王都ではウィリアルドの立場が揺らぎ、それに対し原作ゲームでは活躍のなかったエルハーシャが政界で台頭し始める。
コミックス5巻裏表紙より
恋の秘薬の解毒薬の開発も順調に、ついにはあの断罪劇に疑惑の声が上がることに……。
第19話 掌の上で踊れ
ピナの炊き出しが大規模食中毒を起こしたことで、保養地の離宮に半年間の謹慎処分となったウィリアルドとピナ。ウィリアルドはクロードと乳兄弟の文官であるジムを連れて行こうとするが、ジムがピナへの苦言を呈したことでウィリアルドに切り捨てられる。ジムはウィリアルドに見切りをつけて文官を辞める。
ウィリアルドが落ちぶれていくのを知った第一王子エルハーシャは、側近と共に表舞台に出ることを決心する。内政で功績を上げようとレミリアの領地に向かい、彼女と顔を合わせる。
第20話 拝啓 愚かなる君へ。
レミリアと話をしたエルハーシャは自分が魔族の血を引いていることを公表して国家間での貿易を国に提議するので協力して欲しいと告げる。
一方大臣が集まる会議で輪栽式農業を自信満々に提案したウィリアルドとクロード。しかしこの農地改革はレミリアがすでに領地で行っており、新しいものではなかった。クロードの別の提案も一笑に付されてしまう。
会議の中でエルハーシャは魔国との国家間の貿易を提案しそのメリットについても説明する。大臣たちが好意的に受け止めエルハーシャをもてはやすのを見て疎外感を感じるウィリアルドだった。
その様子を使い魔を通して見ながらほくそ笑むレミリア。そこへアンヘルがやってきて恋の秘薬の解毒薬が完成したと報告をする。
第21話 貿易同盟
会議から数か月、レミリアの領地は立派な貿易都市になっており、村と王都を結ぶ転移門の建設も始まっていた。アンヘルは条約交渉会議にクリムトと参加し、無事に国家間の同盟を締結する。
魔国の瘴気の問題が解決して平和になり、貿易が始まっていることを知らなかったピナは星の乙女の力がないと不可能なはず、と困惑し現状を問いただすために慌てて城の一室に飛び込む。そこにはウィリアルドを始め大臣たちが顔を揃えていた。
第22話 だってヒロインは挫けない
突然飛び込んできたピナに驚く一同。ピナは皆さんは騙されていると大声で叫ぶ。ピナは「創世神が邪神に堕ち、魔国で発生した瘴気によって魔族が狂化し人を食べる悪魔」だと話し、自分の力が邪神の浄化に必要だと訴える。これらはゲーム本来の話であり事実なのだが、レミリアによりすでにその設定は崩壊していることを知らなかった。初めて会うエルハーシャに嫌味を言われた上に大臣たちに馬鹿にされ、憤慨したピナはウィリアルドに連れられて部屋を出る。
怒りが収まらず自分の部屋の物に当たり散らしていると、レミリアの護衛だったロマノが現れる。ピナは自分の代わりに買い物に行って欲しいとピンクダイヤを渡して頼むのだった。
第23話 朱き三日月は誓う
次々と証言を翻す者たちからの報告書を読みながら国王は頭を抱える。ウィリアルドをただ信じるのではなく再度調べなおすべきだったと側近に洩らす。貴族たちの間でもそのことは噂になっており、ウィリアルド派の信用は地に落ち始めていた。
レミリアの元にアンヘルがやってきて国交樹立祝賀パーティーにパートナーとして参加してほしいと言う。それは国王に冤罪の証拠を渡す場を作るという彼の意図だと知り、レミリアはアンヘルに礼を言う。
一方、パーティーに着るドレスをピナにまた無心されたウィリアルドは辟易しながらもピナを嫌いになれないのだった。庭で取り巻きに囲まれ楽しそうに歩く第一王子たちを見かけて自分がレミリアと楽しく過ごしていた時の事が頭によぎる。
ついにピナを地獄に叩き落とす機会が訪れた事に「あなたのすべてを取り戻す」とレミリアはエミに誓う。
ポチップ
ネタバレあり感想
ウィリアルドの誤算
いや～楽しい。
ウィリアルドが大臣たちに笑いものにされて恥辱に震えているのがざまぁ過ぎて。半年田舎に引っ込まされている間に、全部レミリアに先回りされてて無能ぶりをひけらかしただけという……。
レミリアがウィリアルド達に情報がいかないようにしていただけでなく、さらにエルハーシャ達も王都の情報を遮断していたのでウィリアルド達は実にもならない全く意味もない事を半年間させられてたという事になります。名案だ！と飛びついたものがすでに誰かに発表されていてしかもそれが大成功を収めているというのは屈辱でしょうね。
しかも義兄のエルハーシャが大臣たちにもてはやされて政治の中心にいるという、疎外感。ピナを怪しいと思っていた乳兄弟のジムも側を離れ、頼みの綱のピナは泣きながらたくさんの愚痴をぶつけてくる始末。孤独を感じて縋りたくなった相手がレミリアとは。
何が「レミィ」だ。しかも今でも自分を愛していると思っているのが本当にバカだし失礼極まりない。レミリアが怒りを抑えられず鏡を割ってしまうのも分かりますね。
エルハーシャ
原作ではさらっと魔族の血を引く第一王子～くらいの紹介でほぼ出番がないのですが、白梅先生と編集さんの素晴らしい構成によりコミカライズ版では人となりやウィリアルドとの対比で大臣たちとのそつのないやりとりが描かれていて、魅力的なキャラとして大活躍しています。
またエルハーシャだけではなく、護衛の騎士ややり手っぽいメイド、参謀っぽい……少年？？ 何なのこの三人は！？ めちゃくちゃ深く掘り下げて欲しい……！と願ってやまない一派となっています。
魔族の血が入ってる側室の子のため正妃の子である義弟のウィリアルドに王位を譲るために、皆がやっぱそうなるよね～と思えるように遊びまくりのダメ道楽王子を演じてたってのが、常識的な人物であり聡明なんですよね。
実は頭の切れる有能な人物で、しかも察知能力も高く先を読むのも上手い。このままだと王家が傾くと読んで自ら前に出て立て直していこうとします。
ただ、その行動力をレミリアに認められて、気づかぬうちに上手に利用されるんですよね～～。レミリアの方が一枚も二枚も上手で、掌の上で転がしちゃってます。素敵。
アンヘル
アンヘルって双子だったの？と思ってしまうくらい桁外れの圧倒的な魔力で人間たちを圧倒するアンヘルと、レミリアの前でハラハラドキドキアセアセの表情や行動をとるアンヘルの差が激しすぎて 笑。
条約を締結ししっかり同盟をもぎ取ってきたり、恋の秘薬の解毒剤を完成させたり、国交樹立祝賀パーティーにレミリアを同伴すると告げたり、本当にしごできのスパダリです。そんな彼も結局はレミリアの思い通りに動いているのですから、レミリアの凄さと言ったら……。
巻末の描き下ろし漫画のアンヘルでぜひ癒されましょう！ 可愛すぎる……
ピナ
５巻通してピナの顔芸が凄い。
ぐぬぬ…といった悔しがり顔や、ふんぎゃー！といった憤怒顔、ロマノに宝石と色仕掛けでおねだりする時のいやらしい顔や、悪事を思いついた時の下衆い顔など描き分けが素晴らしいです。
しかもエルハーシャを見た時の☆☆目なんかは、「あれ、これ昔のりぼんかな？」って思っちゃうほど懐かし面白かったです。白梅先生本は当にセンスがいいですよね。
顔だけじゃなく、ピナがあざ笑われてるのが本当にスカッとしました！
凪文官のジムのその後が気になる……今後レミリア陣営で働いてる描写が見たいですね。
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