『鋼の錬金術師』には2003年と2009年に二度アニメ化されています。
一期と二期というのは続き物を分けたという訳ではなく、別物となっています。
2003年版(一期)は原作の終了予定も立っていない時期に制作&放送されたため中盤からオリジナルストーリーになっており、結末も原作とは違います。
2009年版(二期)は原作に沿った展開や内容でストーリーが進行し、もちろん結末も同じです。
ファンの間では差別化をするために放送の順番通り一期、二期という呼び方の他に、一期の事を〝無印〟や〝旧鋼〟という呼び方をし、二期は公式タイトルが『鋼の錬金術師 ーFULLMETAL ALCHEMISTー』となっていることもあり〝鋼FA〟と呼ばれることも多いです。
「アニメはどう違うの?」「どっちが面白い?」「どういう順番で見たらいいの?」「声優さんは違うの?」という声も多いので、説明していきたいと思います。

では、違いなども含めてそれぞれのアニメを紹介していきますね
鋼の錬金術師アニメの一期と二期の基本情報


鋼の錬金術師 2003年アニメの放送概要
タイトル | 鋼の錬金術師 |
放送期間 | 2003年10月4日 ~ 2004年10月2日(全51話) |
監督 | 水島精二 |
シリーズ構成 | 會川昇 |
キャラクターデザイン | 伊藤嘉之 |
音楽 | 大島ミチル |
アニメーション制作 | ボンズ |
主題歌
オープニングテーマ | |
メリッサ(ポルノグラフィティ) | 第1話~第13話 |
READY STEADY GO(L’Arc~en~Ciel) | 第14話~第25話 |
UNDO(COOL JOKE) | 第26話~第41話 |
リライト(ASIAN KUNG-FU GENERATION) | 第42話~第51話 |
エンディングテーマ | |
消せない罪(北出菜奈) | 第1話~第13話 |
扉の向こうへ(YeLLOW Generation) | 第14話~第25話 |
Motherland(Crystal Kay ) | 第26話~第41話 |
I Will(Sowelu) | 第42話~第51話 |
大物アーティストが多く、名曲揃いです。 『リライト』なんて、流れると今でも滾りますね!
鋼の錬金術師 2009年アニメの放送概要
タイトル | 鋼の錬金術師 FULLMATAL ALCHEMIST |
放送期間 | 2009年4月5日 ~ 2010年7月4日(全64話) |
監督 | 入江泰浩 |
シリーズ構成 | 大野木寛 |
キャラクターデザイン | 菅野宏紀 |
音楽 | 千住明 |
アニメーション制作 | ボンズ |
主題歌
オープニングテーマ | |
again(YUI) | 第1話~第14話 |
ホログラム(NICO Touches the Walls) | 第15話~第26話 |
ゴールデンタイムラバー(スキマスイッチ) | 第27話~第38話 |
ピリオド(CHEMISTRY) | 第39話~第50話 |
レイン(シド) | 第51話~第64話 |
エンディングテーマ | |
嘘(シド) | 第1話~第14話 |
LET IT OUT(福原美穂) | 第15話~第26話 |
つないだ手(Lil’B) | 第27話~第38話 |
瞬間センチメンタル(SCANDAL) | 第39話~第50話 |
RAY OF LIGHT(中川翔子) | 第51話~第64話 |
個人的にはCHEMISTRYの「ピリオド」が好きでした。MVもハガレンっぽいんですよね。
一期と二期の違い





ネタバレを含んでおりますのでご注意ください!
ストーリー展開の違い
ストーリーの基本方針
一期(2003年版)
- 原作の序盤をベースにしつつ、途中からアニメオリジナルの展開に進む
- 「賢者の石」の秘密や敵キャラクター(ホムンクルス)の設定が原作と異なる
- 人間の倫理観などを深く掘り下げたダークなストーリー
- 物語は「別世界(現実世界の過去)」に繋がり、アニメオリジナル衝撃的な結末を迎える
二期(2009年版)
- 原作のストーリーを忠実にアニメ化
- 国家の陰謀やホムンクルスの黒幕の存在がより強調されるなどスケールの大きな展開
- 戦闘シーンが迫力満点で、アクション重視の演出も多い
- 原作と同じ希望のあるエンディング
敵キャラクターであるホムンクルスの違い
一期(2003年版)
- ホムンクルスは「人体錬成に失敗した時に生まれる」という設定
- 人間の記憶を持っている者もおり、個人のストーリーがよりドラマティック
- 身体の中に賢者の石の未完成品「紅い石」がある
- 倒すには「元となった人間の遺骸」が必要
二期(2009年版)
- ホムンクルスは黒幕である「お父様」によって生み出された存在
- それぞれ「七つの大罪」を表している
- 賢者の石で作られており、石の再生能力が無くならない限り死なない
結末の違い
一期(2003年版)
- エドワードがエンヴィーとの戦いで死亡
- 「生きる賢者の石」となっていたアルフォンスが自身を対価としてエドワードを生き返らせるが、真理の扉の向こう側に行ってしまう
- それを知ったエドワードはアルフォンスを呼び戻すが、その対価として「門」の先にある並行世界のドイツに飛ばされる
- 先に現実世界に居たホーエンハイムと暮らしながら元の世界に戻る方法を探す
そして最終話の後日談を描く完結編として、2005年に劇場版『シャンバラを征く者』が公開されました
二期(2009年版)
- 「お父様」との最終決戦でエドワードは機械鎧である右腕を破壊されとどめを刺されそうになるが、アルフォンスが自身の魂を代価にエドワードに生身の右腕を再錬成する
- その対価に真理の扉の前に飛ばされたアルフォンスは、待っていた自分の生身の肉体と一体化する
- 自らの錬金術を対価に真理の扉を開けて迎えに来たエドワードによってアルフォンスは現実世界に帰還する
- 原作と同じ希望に満ちたエンディング
気になるポイント
一期は原作を色々改変してあるのですが、一番戸惑うのはホムンクルスの違いだと思います。ホムンクルスの誕生や体の中に入っている石の違いなどはもちろん、原作と名前や人格が違うというキャラクターがいます。
一期(2003年版) | 二期(2009年版) | |
プライド(傲慢) | *特有の再生力を持つホムンクルス *マスタングに焼き殺される | *キング・ブラッドレイの正体* *見た目は子供 *影を操る最強のホムンクルス | セリム・ブラッドレイの正体
ラスト(色欲) | * *比較的若いホムンクルス *ラースに殺されて死亡 | ベースはスカーの兄の恋人* *指先を伸縮自在の鋭利な刃に変える *マスタングに殺されて死ぬ | 二番目に作られたホムンクルス
グリード(強欲) | *ベースはダンテに恋をしていた人間 *エドに殺されて死亡 | *外見は原作と同じ*お父様に逆らった為賢者の石に戻される *リンの中に入るがお父様に消滅させられる | *三番目に作られたホムンクルス
エンヴィー(嫉妬) | * *本当の姿は大きな竜 *最後は現実世界へと消える | ベースはダンテの息子* *仲間内では一番えげつない性格 *エドに「理解」され自害する | 四番目に作られたホムンクルス
スロウス(怠惰) | *身体を液状化することができる *エドにエタノールに再構築され蒸発死 | *ベースはエド達の母トリシャ* *大柄な体格でものぐさな性格 *アームストロング少佐とシグに倒され消滅 | 五番目に作られたホムンクルス
グラトニー(暴食) | * *赤い石の合成装置 *ダンテに改造され暴走し生死不明 | 外見は原作と同じ*疑似的な真理の扉 *プライドに取り込まれ消滅 | *六番目に作られたホムンクルス
ラース(憤怒) | *エドの手足を持つため錬金術が使える *ウィンリイの機械鎧を付けて旅立つ | *ベースはイズミの流産した息子*キング・ブラッドレイの正体 *スカーに敗北し息絶える | *7番目に作られた若いホムンクルス
黒幕 | * *外見は老婦人でイズミの師匠 *本性は冷徹で利己的 *永遠の命を手に入れる事が目的 *グラトニーに襲われ生死不明 | ダンテ(錬金術師)* *外見はホーエンハイムに瓜二つ *本体は黒い影に目や口がついたモノ *神を取り入れ完全な存在になるのが目的 *エドの一撃を食らい門に引きずり込まれた | お父様(フラスコの中の小人)
2003年版のスロウスとラースはアニメオリジナルキャラで、原作とは見た目が全く違います。原作で〝ラース〟だったキング・ブラッドレイは〝プライド〟になっています。
そして原作で有名な「お父様」は一切出て来なくて、ダンテというオリジナルキャラの老婦人が黒幕です。見た目は優しそうな老婦人なのですが、他人の肉体を乗っ取って何百年も生きてきた錬金術師です。
アニメ中盤で弟子にしていたライラという若い女性の肉体を生きたまま乗っ取りますが、最後は自らが理性を奪ったグラトニーに襲われるという結末を迎えます。



キャラの入れ替えがあるのでややこしいかもしれませんね!
声優さんの違い
エドワードとアルフォンスは声優さんの変更はないのですが、その他のキャラクターは変更になってる方がいます。ここでは主なキャラクターの変更について紹介します。
一期(2003年版) | 二期(2009年版) | |
ウィンリイ | 豊口めぐみ | 高本めぐみ |
ロイ・マスタング | 大川透 | 三木眞一郎 |
リザ・ホークアイ | 根谷美智子 | 折笠富美子 |
ジャン・ハボック | 松本保典 | うえだゆうじ |
キンブリー | うえだゆうじ | 吉野裕行 |
スカー | 置鮎龍太郎 | 三宅健太 |
ラスト | 佐藤ゆうこ | 井上喜久子 |
エンヴィー | 山口真由美 | 高山みなみ |
グリード | 諏訪部順一 | 中村悠一 |
割愛していますが、マスタング組は全員変わっています。
視聴者の反応と評価


一期の賛同と批判の声
賛同(良い意見)
「2003年版のダークで哲学的な雰囲気が好き!人間の業や倫理観を深く掘り下げたテーマが印象的。 特にホムンクルの設定が独自でキャラクターの悲劇が胸に刺さる」
「オリジナル展開が斬新で過激だった!原作とは異なる驚きだけど、これはこれで一つの完成された物語。 ラストの衝撃的な展開には驚かされた」
「キャラの感情描写が細かくて感動する!エドやアルだけでなく、敵キャラにもドラマがあり、特にホムンクルスの葛藤が切ない…」
「続きが気になって映画『シャンバラを征く者』まで観た!劇場版で一期のストーリーがさらに掘り下げられ、エドの苦悩が深まるのが良かった」
批判的(悪い意見)
「途中からオリジナル展開になって、原作ファンとしては違和感があった…。 最初は原作に沿っていたのに、後半から全く違う話になった。 原作通りの展開を期待していたから少し残念」
「結末が救いがなくて悲しすぎる…。物語としては完成しているけど、最後が切なすぎて納得いかない。エドとアルが幸せになれる未来が見たかった」
「アクションシーンが少ないので、戦闘はそこまで迫力がない。心理描写やストーリー重視なのはいいけど、もっとバトルシーンの迫力が欲しかった」



〝オリジナル展開〟が賛否両論でしたが、ダークな世界観の雰囲気が一部のファンから根強い支持を受けていました。
二期の賛同と批判の声
賛同(良い意見)
「原作を忠実に再現してくれて嬉しい!2003年版のオリジナル展開も面白かったけど、やっぱり原作の完成度が高いからそのまま映像化してくれたのが最高!」
「テンポがよくて、ストーリーがダイナミック! 原作の壮大なストーリーが詰まっていて、一気に引き込まれる。 最初から最後まで無駄のない展開で飽きない」
「戦闘シーンの描写がすごい!迫力満点!ボンズのクオリティが高くて、戦闘シーンがめちゃくちゃかっこいい! 特に大総統(キング・ブラッドレイ)の戦闘シーンは鳥肌モノ」
「ラストが完璧!キャラクターの成長を感じられる!エドとアルの物語がしっかりとあるから、見終わった後の満足感がすごい。希望のあるエンディングで最高の締めくくり」
批判的(悪い意見)
「前半のテンポが早すぎて、感情移入しにくい…。2003年版を見た後だと、序盤の展開がめちゃくちゃ速く感じる。 もっとじっくりキャラの心情を描いてほしかった」
「シリアスなシーンでもギャグが多くて雰囲気が崩れる…。原作に忠実なのはいいけど、シリアスなシーンでもギャグが入るから緊張感が薄れることがあった」
「ホムンクルスのドラマが薄味に感じた。2003年版ではホムンクルスの背景や感情が細かく描かれていたけど、2009年版では割とあっさり退場するキャラもいて物足りなかった」
「オリジナル要素が少ないから、驚きが少ない。原作通りだから安心して観られるけど、逆に2003年版みたいな予想外の展開はない。 新しい解釈が欲しい人には物足りないかも」



原作ファンにとっての理想的なアニメ化でした!
アニメの視聴方法は?


無料で見られる?
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まとめ


最後に分かりやすくまとめたいと思います。
どちらのアニメも魅力があるので、自分の好みに合わせて選んでみてください!
一期(2003年版) | 二期(2009年版) | |
---|---|---|
評価のポイント | ダークで哲学的なストーリー | 原作の忠実な再現とアクション |
見どころ | 独自のストーリー、キャラの心理描写が深い | テンポが良い、作画・戦闘シーンが迫力満点 |
難点 | オリジナル展開なので原作ファンには賛否 | 前半のテンポが早く、ギャグが多め |
結末 | 衝撃的で切ない | 希望に満ちた完璧な結末 |
見る順番のおすすめは、二期(2009年版)➡ 一期(2003年版)です。まず原作通りの二期を見てストーリーを頭に入れてから一期を見ると「ここをこんな風に変えたんだ」と楽しめますし、一期の展開がより衝撃的だと思います。



アニメ一期の完結編となる映画『鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』はまた別記事で解説しています


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